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〜3、自分のすがた。


春カスミのしろ色とは、つまり、水分と光の色なのである。
そして、それで世界をおおい尽くす、
暖かくおだやかな空気の空の色なのである。
それは生命の色でもある。世界全体が生命の色で包まれて、
そのなかで光が広がり乱反射を繰り返し、
影が消えて、光がその方向性というのを消失してゆく。
これが光の中という意味である。

光が自分のまわりの世界全体にこもっていて、
外から入ることも出ることもない状態である。
つまり、閉じた世界なのである。
うすぼんやりした白いカスミのなかで、
世界がつつまれている。そして、
その先の外の世界というのが、
あいまいなままで、隠れているのである。

こうした状態は、その感じるままに直接に表現すると、
自分の精神の世界そのものである。
めざめて、そしてよみがえる、
自分のすがたそのものなのである。


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