< 「コトバ」


〜7、アイデンティティー。


現在を生きる私たちは、コトバの意味といったものを、
その原初の根源にまでたどって行って、たしかめ、
コトバを生み出し、それをカタチ作ってきた風土という
世界に迫(せま)ろうと思う。そしてその中に、
自分の精神を移し入れて生きてみたいと思うのである。

まるで肉体を持つ生身の人間のように、
古代の精神の世界を生きてみたいと思うのである。
現実の世界を越えたところにある、精神の世界を
生きるのである。

それは、自分自身の中にある情緒の世界であり、
それを生み出した自然環境であり、自分自身の
肉体に宿る感覚と意識の仕組みであり、肉体の
生理のリズムなのである。自分自身のアイデンティティー
(自己同一性)そのものなのである。


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