存在の理由。
〜1、「自意識のカタチ」
生成と消滅、誕生と滅びをくり返した南米の古代文明。インカ、アステカ等々。あるいは、絶えざる大朝の交替のくり返しとして現れるアジアの歴史。インド、中国、古代エジプトがそうであり続けた。常に、この同じことの繰り返し、絶えざる大朝の盛衰のくり返しとして、ありつづけたのである。大朝が変わり体裁と外面や、支配者が変わっても、中身は何も変わらず、永久に変わらないものが真実と思われたのである。 そして変わらない真実が東アジアの場合、儒教の教えである。個の人格を破壊した廃墟の上に建設される集団主義の世界である。人間の上下関係こそが正義と道徳であり、社会秩序の要(かなめ)とされたのである。これは容易に主人と奴隷の関係を生み出す。必然とも言える。そしてそれを頭の中で永久の真理として固定したのが儒教思想である。 |