「別の意味」
〜2、異質。
いままで自分でも気付かなかったことに、気づかされる。いままでも現実にあったものなのに、それに気づかず見えずにいたことが見えてくるのである。それに気づき見えてもくるし、わかってくるし、理解され、納得もされてくるのである。 現実がそれまでとは異質なものとして知られてもくるし、まったく別のものとして感じられてもくる。つまり、現実を見る自分というのが、いままでとは異質な角度と視点から現実を見ている。見えなかったものが見えてもくるし、現実が何か別の意味をもつものとして自分自身に迫ってくるのである。 同じ現実を、同じように生きているにもかかわらず、現実というのがまるで別世界のように思えてくるのである。まるで、映画館のスクリーンの中の世界のように。たしかにそうなのだ。自分にとっての現実というのが、まったく別の違う意味をもつものとして自分にせまってくるし、現実というのが、それまでとは異質なかかわりかたを自分自身に求めているのである。 どこかで新しい現実が始まっている。現実が分裂し、そして自分自身もまた、分裂している。そしてそのなから、違う別の自分が見えてくる。現実が表と裏、中と外に分裂して、表面のカタチだけが残り、その中にあるはずの理由といったものが消えて、そしてその奥から新しい別の現実を見ている。 |