index < 日誌 < u. 日本。< 「赤と白」 |
たとえば、論理を無視した雰囲気優先のコミュニケーション方法(談合)、自由な競争を忌み嫌い、そして排除する「ケイレツ」システム、コネに基づく絶対的上下関係などがそうである。それらは社会のすべてにあまねく、かつ、深く強力に浸透しているシステムのもっとも本質的な実体なのである。 なにかの約束や決め事も、法律もただの外面上のタテマエにすぎない。ホンネはいつも別のところにあり、それが空気であり、雰囲気であり、情緒といったものなのである。そしてそうしたことが日々の生活の中では、談合とかコネとして働いていて、機能しているのである。そうやって、社会というのが成り立っているのである。 そして、そうしたことがイメージとして表現され、なにかの印象として無意識の記憶の中で象徴化されたのが、赤と白の組み合わせの世界なのである。赤と白の色の組み合わせ。これほどわかりやすく単純明瞭で、よく目立ち印象に残る色の組み合わせはない。とってもシンプルなのである。 そしてまさにその極みが日本国旗(日の丸)である。日の丸弁当もそうだ。つまり、それが心理とか情緒の無意識の世界であって、それがすべての中心となって世の中を支配しているのである。それは禁忌であり、戒(イマシメ)である。超えてはならない神々の領域である。 それは無意識の世界ではあるが、それが、運動会では紅白の帽子となり、工事現場では警告搭となり、神社の装束となり、国旗となるのである。そうやって、内面の意識されることのない情緒といったものが、外の現実の世界に現れているのである。色と形で表現されているのである。それは区切り線であり、境界線であり、そして世の中の暗黙の了解であり、ケジメであり、オキテなのである。無意識の共有意識であり、意識せざる無言の合意事項なのである。 |