index < 日誌 < u. 日本。< 「赤と白」 |
この組み合わせが「白と黒」だと、この黒は、白が限りなく暗くなったというだけで、結局、白も黒も同じ色なのである。同じ色が弱くなったり、強くなったりしているだけなのである。 ところが白と赤だと、これは本質的に違うもの同士である。お互いに合い入れないのである。まやかしや妥協の余地がないのである。二者択一、YesかNoの世界なのである。そして「赤色」は迫って来る。感情として入って来る。意思や理性ではなく、言葉や理屈でもなくて、それ以前の感情として入って来る。実に直感的で直接的である。 この赤と白の組み合わせが際立って派手で、極端で、そしてこの最も明白な組み合わせ以外の、あらゆる他の色に対して二者択一を迫り、そして排除する。そうした最も排外的で厳格な色の組み合わせなのである。 それはつまり、言い換えると、最も明白に非日本的な「色」の組み合わせだと言えるのである。日本人はもともとこのような派手で極端な色は好まないのでる。日常の生活や常識、習慣においても、このような厳格さ、二者択一、Yes かNo だけというのを誰も望まないのである。それは日本人の感覚や生活習慣に無いものなのである。 |