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4、象徴。



考え方も、その意思表示にしても、そして群れて行動する場合もそうなのである。集団としての合意と協調性が何よりも重要視されていて、心情や雰囲気、そして目に見えないみんなの「空気」というのを大事にするのである。

だから、赤と白の組み合わせというのは、僕にはどうしても不自然で奇異に映るのである。日本人は、このような派手で、極端で、自己中心的で、そして何よりも非妥協的な世界を、誰よりも最も忌み嫌うのである。それは日本的な和の世界から逸脱しているのである。

だから、この赤と白という色の組み合わせは、日常の個人や集団の意思を超えたところにある、何か永遠に変わることのない、普遍的な戒律みたいなものを感じるのであって、そしてそれを象徴しているように思えてくるのである。もともとからある日本人の潜在意識をイメージ化しているように思えてくるのである。

曖昧でどっちつかずの、妥協と協調性でもって生きて行こうとする、そうした日本人の気質の奥底にあるもの、反対側にあるもの、影、潜在的なもの、そうした無意識の世界を象徴しているのである。

戻る。            続く。

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