index < 日誌 < u. 日本。< 「赤と白」 |
紅白まんじゅう、運動会の帽子、神社の装束、日の丸国旗、日の丸弁当・・・その他、工事用標示物、手旗信号、踏切のバー・・・・・。 しかし、衣服には赤と白のツートンカラーはほとんど見られない。たぶん、目立ちすぎるのと、そしてそれ以上に紅白というのが何か神聖で奇異なものに感じられて、日常の何気ない普段着にはそぐわないのだろう。しかしそれにしても、この赤と白から受ける印象というのが、なにかとっても日本的な感じがしてきてならないのである。 そういえば、どこの国でも太陽は黄色か白色で描くが、どういうわけか日本だけが赤色でえがいている。赤色の太陽とは、「日の出」か「日の入り」のときの太陽の色なのである。日出ずる国とは、つまり、赤と白の世界である。これが世界の始まりなのである。 この赤と白から受ける色の印象というのもまた、きわめてハッキリしている。二者択一なのである。有るか無いか、YesかNoか、あれかこれかだけであって、それ以外の中間の選択肢がないのである。だからこれが日本的というのは、なにかの象徴としての意味でしかないのである。なぜなら、本来の、日本の感覚や情緒には、このような二者択一はないからである。 しかしまた、だからこそ根源的なところで非妥協的にならざるを得ないのである。何をやってもよいが、これだけは最後に必ず守らなければならないという、絶対的なオキテといったものが、必ずどうしても必要なのである。そうでないと人間としての、日本人としての共通性が無くなるからである。人間でなくなるからである。 |