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8、正義。



例え無意識であっても、そうした意図がその根底にあって、そこから思い込みや偏見が必要になってくるのである。それは、そう思わなければならないし、そう思わなければ生きて行けなくなっているのである。これが世の中の「仕組み」なのである。

世の中のシステム、オキテとか常識というものは、それが成り立つためには、そうでないものを排除する必要があって、そのためのオキテであり、それがオキテなのである。つまり、この排除の上に成り立つものがオキテと常識なのである。とすれば、これこそがまさに思い込みと偏見なのであって、これが正に現実の世界なのである。

そうした迷信と妄想の世界を私たちは生きている。そしてこのような、自分自身にたいする理由付けと観念化こそが、文明と歴史を生み出した要因ではないだろうか。

そしてそれが正しいかどうかは、どうでもよいことなのである。それが正しいと思い込むこと自体が、それだけが大事なのである。それがその社会にとっての理由であり、正当性であり、そしてまた、それだけが正義なのである。従って、それが収入と社会的地位が保障される絶対的条件なのである。そしてまた、この社会が存続して行くための条件となっているのである。

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