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3 必然性。



生物が生きて行く上で必要なもの。食べ物を見つけ、自分の身を守り、生存のための戦いのなかで、チャンスとリスクを前もって予測し、識別して、だれよりも先に行動に移してゆく。目とか、視野といったものは、そのための感覚器官である。しかし、それにしても、それ以前に、いったい何が必要で、または、必要ではないと「わかる」のだろうか?それらを区別し、識別し、判定しているのは、いったい何なのだろう?

他人と同じ視覚器官でもって、他人よりも先に見つけることができるのは、見わける優先順位のことであって、必要でないものについては、だれよりも先に、視覚から消えているのである。これは、視覚の序列とか方向性とでもいったもので、視覚の中で何かが秩序づけられ、整理され、何らかの規則や法則に従って、方向づけられているのである。

本能というものかも知れないし、生物の根源的な衝動や原理といったものかも知れない。しかし、いづれにしても、何か言い知れぬ指向性とでもいったものがある、ということだけは断言できる。たしかに何かの必然性として、あるいは、合理性や原理のようなものがそれらのなかに作用していて、それが何かの法則のようなものとして世界を支配している。一貫していて、体系的で、統一的な力(チカラ)である。いつでも、
どこでも、なんにでも、あまねく作用しているチカラである。

戻る。           続く。




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