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1、探しもの。



何かの印象とか、象徴するものが先に見えてきて、そうして夢の中で物語が始まる、ということもあるが、そうでない場合もある。つまり、物語がが夢に現れる印象とか象徴に結びつかない場合である。というよりも、夢の中でいったい何を言い表そうとしているのか分からない場合である。夢の中の印象・象徴というのが、自分と結びつかない場合である。

象徴というのは、それを通して、その背後にある何かを暗示しているのであるが、そうした、何かに関係しているということが、間接的にしろ、無意識ていにしろ、関係性そのものが感じられない場合なのである。

何かを暗示し印象するようなものとして、夢に現れて来ない場合なのである。まことに不可解で得体の知れない夢で、何でこんな夢を見ているのか自分でも分からず、夢と自分との関係性に疑惑を感じてしまう、そんな夢である。

にもかかわらず、それは出てこようとしている、夢の中で。何かの姿やカタチをとって。そして、それを示唆し暗示するようなイメージを、夢のなかでさがし求め続けている。しかし、それがはたして何なのかというのが、自分でも全くわからないのである。心あたりがないのである。

にもかかわらず、さがし続けるしかないのである。そうする以外にないのである。そうした、わけのわからない、正体不明のなにかに追い立てられ、のみ込まれてしまいそうになる。だから、走りつづけなければならない。あるのか、ないのかわからないまま、さがし続けなければならないのでる。

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