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風景全体が非常に薄い、白い色の空気につつまれている。春かすみの世界である。「白い」のは水蒸気の色である。 空気の性質が違う。肌に触れる感触も、呼吸の息吹きも、血管を流れる心臓のリズムまで異なる。カラダ(身体)がそれを知っていて、それに合わせているのである。 それは、空気の質であり、その時間的な変化と移ろいである。自然の移ろいに、人間の身体が、それに合わせて呼応して、コダマしているのである。身体がそれを知っていて、それに合わせて、目ざめて、交流し、求めているのである。意識は直接には関係しない。それは、それ以前の「情緒」の世界なのである。 人間の身体というのが、それを知っていて、意識とかかわりの無いところでそれを思い出し、目ざめて反応しているのである。郷土の風土と四季が、それを私たちに求めているのである。いざない、暗示し、導いているのである。郷土の自然環境が、それをあらかじめ条件づけ、規制し、指向し、求めているのである。あらかじめそのように設定されているのである。 |