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1、同一性。



内的必然性とは、それ固有の原理であり、その存在理由を意味している。つまり、これが自己の同一性なのである。歴史と現実の変化のただ中にありながらも、常に自己であり続ける主体。自分を変化させ、その外面と形式を変化させつつも、その本質的な必然性においては、常に自己同一であり続ける主体なのである。

このような、内的必然性が無くなったとき、それはもはや主体とは言えず、自分とも言えず、何か他人によってのみ生かされている、自分とは別の存在である。つまり、ここで自己の同一性、アイデンティティーが問題となる。自分の精神というのが、どこかで切断され、解体され、自分が自分でなくなるのである。自分自身の精神が破壊される。


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