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だがそれは、いまだ自分だけの個人的な方向性なのであって、客観的な指向性とは言えない。方向性とは、こうした個人にとっての指向性というのが、客観的な必然性と一致する場合なのである。だから、やはりそれはバランスなのである。 生存競争と言われているのが、それなのである。そうやって、全体としてバランスされて行って、指向性と方向性が一致してゆくのである。そして後々、ゆっくりと全体を見渡して見ると、個人の指向性といったものが、あらかじめ設定されていた必然性の結果のように思えて来るし、また、そのように理解もされてくるのである。 個人の偶然の思いつきや、気まぐれに過ぎなかったものが、いつの間にか不要のものだけが消えて無くなっていて、必要なものだけが結果として残っているのである。だからそれが「必然」と言えるのである。 そしてまた人間には、そのように理解されるのである。意識されるし感じられても来るのである。なるほどと思えて来るのである。だからこれもまた、思い込みと主観に過ぎないものなのであるが、そうやって人間は、自分自身に納得するのである。 |
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