index < 日誌 < af必然< 「指向性ーC」p4/


 
4、順序。



だからまた、このような必然性といったものは、それ自体が、何かしらの指向性や方向性といったものを、初めから持っていると言わざるを得ない。このような指向性こそが必然性の前提なのである。

必然性とは、それを見る側、つまり、人間にとっての合理性や論理的な整合性のことであって、人間のそのような思考そのものが、すでに何かを指向し、何かを基準としていて、そこから現実を見ているのである。だからまた、その対象としての自然もまた、指向性をもつものとして捉(とら)えられているのである。

そうせざを得ないのである。そうして論理的思考が成り立つのである。そうやってのみ、自然が法則や秩序と理にかなったものとして捉えられるからである。自然を合理に適ったものとして捉えようとするならば、それがあらかじめ指向性ある方向性を持つものとして捉えるしかないのである。

そして、その方向性がたどってきた順序が必然性としてとらえられるのである。条件づけられた方向性や、そして時間的に変化して行くその順序が、人間にとって見れば必然性と感じられるのである。


戻る。            履歴へ

index < 日誌 < af必然< 「指向性ーC」p4/