index < 日誌 < af必然 < 背景」p3


 
2、舞台。



そうした意味で日本列島とは、私たちが生きている現実の世界であって、いわば、舞台の上であり、その舞台の上の住人が私たちなのである。

だから、このような情景の中へ精神がさ迷い出るというのは、仕方のないことであって、精神は、もともとそのように出来ている、あるいは、そうせざるを得ないのである。そうやって自分を維持し保存して来たのである。親から受け継ぎ、そして子孫へと伝えてきたのである。そうするしかなかったのである。

これが人間にとっての現実なのであり、人間は現実の中でしか生きて行けないのである。現実から離れたところで人間の肉体は生きて行けないのである。

これが「営み」といったもので、そうしたことが、何かに導かれるという意味であり、そして同時にまた、もともと、自分の中にそれを求める何かがあったのである。見えない潜在的な可能性として、そうなのである。それが、印象とか予感といったもので、それが何かに暗示され、象徴されて見えてくるのである。

そうした意味で、これは運命的というか、必然なのである。まことに仕方なく、そうするしかなく、そうなるしかないものなのである。条件や前提、あるいは背景、または事前に設定されていた、とでもいうべきものなのである。


戻る。              続く。

index < 日誌 < af必然 < 背景」p3