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4、思い込み。



時代と共に現実に対する見かた、考え方、感じ方といったものが大きく変化してきたのである。そして人間の自分自身に対する考え方も大きく変わってきたのである。

そしてまた、これを外から公平に考えて見ると、集団的な主観に過ぎないということでもある。現実とは、集団的な思い込みと偏見の世界だということである。しかし、これが現実なのであり、これが現実である以上、これで十分であり、そしてまた、これが常識なのであり、これが正義なのである。

何かしらの基準がないと、社会の中で生きる人間にとっては、共同して生きて行くことは困難であって、この基準というのが思い込みと主観に基づくのである。人間がそれを定める以上、その始まりとなるのは人間の思い込みの主観以外にないのである。

客観とか普遍というのは、この主観が広く大きく拡大されたものに過ぎない。もちろん、数多くの検証を経た後にそうなるのであるが、その始まりはあくまでも個人的な主観に過ぎないのである。


戻る。             続く。

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