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1、精神のカタチ。



外(そと)からの脅威に対して、「自意識」が張り合う関係として自覚されることがある。それがまた、自己の生成のキッカケともなっている。もちろん、それだけではなくて、外からの脅威がなくても、自分で自分を対象化してしまうことがある。

なにか訳(わけ)があって、自分というのがいつの間にか変わってしまっていて、ふと気がづくと、過去の自分が他人のように思えてきて、自分で自分を客観的に見ている場合である。また、自分でも気づかないまま、そうしていることがたくさんあるのである。

自分が自分を意識するというのは、個人が自意識に目覚めたということである。自己の内的な、自律した必然性の原理を自覚し、それを自分自身で管理・コントロールし始めたのである。それは個人の精神の領域であり、、輪郭であり、必然性なのである。

それは、精神といったものが、自分自身の中で明確な領域を持つにいたった、ということである。精神の中で、自分自身と他人を区別する明確な境界線が、そのすがたを現わしたということである。そうしたことが自己の内部で生成され、そしてそれが、自分の外との間(あいだ)で境界線を持つにいたった、ということである。

それは自分自身の合理性であり、秩序や変化のカタチである。そしてまた、この自己の必然性の外はどうかというと、自己の原理や必然性の届かない世界であり、ここに、自己と他者(外の世界)との間の境界線、中間地帯、裂け目が生じている。


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