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1、いましめ。



紅(くれない)とは、鮮やかな赤という意味らしい。この鮮やかな赤と白の組合わせた「紅白」が日本ではよく見かけられる。

工事現場、道路の標識、神社、日の丸の旗、弁当、ハチ巻・・・。なぜかこの「紅白」の組み合わせ、この2色のツートーンカラーのパターンが、なぜかこの上なく神聖で、犯すべからざるサダメかオキテのように、あるいはまた、暗黙の了解、不文律、タブーであって、だれかに聞いても、また、自分自身に問うてもならない暗黙のキマリ、不問の合意事項、この世のすべての疑うべからずの前提のように思えてくるのである。

あるいは、もっと直接的で現実的に言うと、あの世(冥界)とこの世の境界線上に定められた結界。シンボル化された碑文、呪い(または戒め)の貼られた御札のように思えてくるのである。確かにそれは、神が乗り移っていて、ご神体というか、それに触れても聞いても近づいても、そしてまた、立ち止まってじっと見つめてもならない、そうした、けっして問うてはならない、また、意識してもならない、そうした禁忌(きんき)の世界の出入口のように、思えてくるのである。


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