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6、象徴。



文明が起こり、そしてそれが続くというのは、このことなのである。当然、思想上の殉教者たち、身体上の病気持ち、障害者、そして何よりもこのシステム自体に疑いを抱く者は排除され、消される。「消される」というのは、知られるとマズイのである。しかし、それを必要悪として妥協する者は黙認される。

それは、文明のシステムそのものの、正当性が疑われることになりかねないのである。だから、人知れず消さなければならないのである。だからまた、隠し続けなければならないのである。見ても聞いても、そしてまた、人知れず自分自身に問うてもならないのである。それが、イマシメ(戒め)なのであり、世の中のオキテ(掟)というものなのである。

従ってまた、常に、いつでもどこでも心しなければならず、脱線してはならないのである。あらかじめ定められたレールの上から離れてはならないのである。世の中で、自分が生きて行けなくしてしまうのである。誰からも相手にされず、村八分にされ、収入が途絶え、一人ぼっちの孤独の世界を苦しみ、絶望の淵で精神が破壊され、経済的にも、肉体的にも生きて行けなくなるのである。

だから、まさにこのことを、思い起こさせ、呼びさますのが、この紅白のパターンなのである。だからまた、そうしてこそ、これが国民統合の象徴、「日の丸」たり得るのである。


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