index < 日誌 < u列島< 「紅白a」p6/


 
5、システム。



このような心の限界、立入禁止の区域といったものは、どの時代のどの文明にもあるように思える。文明そのものが、それを前提としていて、またそれを作り出すのが文明というシステムのように思えてならない。

文明とは、一つのシステムであって、そうである以上、そのシステム特有のルールとマナー、規則や制限、傾向や前提といったものが当然のこととして備わっているのであって、だからこそ「システム」と言えるのであるが、そうである以上、そうでないもの、それに合わない者、異質なものが当然、出てくるのであって、差別や排除、隔離や消去(処刑)といったことが当然、起こってくる。

それは正義とか道徳などといったこととは関係のないことであって、ただシステムの制約から、そうされるのである。あるいはまさに、それが正義と道徳の正体なのかも知れないのである。それは、システムの自己保存の継続の必要から、そうならざるを得ないものなのである。


戻る。             続く。

index < 日誌 < u列島< 「紅白a」p6/