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「可能性」


1、実力。


「専門家になれない、というのは能力がないからだ。
その証拠に、だれも認めないではないか。」
というのは、間の抜けた誤解である
ビジネスの世界では、能力は不要である。それは、
関係のない、ジャマで不可解な存在でしかない。
少なくとも、日本のシステムではそうだ。
人間は実力以前に、
システムの世界を生きているのである。だから、
それは厄介の種、わざわいの種でしかないのである。

真の能力は、ないほうがよい。
というより、あってはならないのである。
これは鉄則である。それは、社内の上司とか、
社外の元請の敵となる存在である。
だから、芽の小さなうちに、徹底的に排除される。
このようなシステムにあっては、
真の能力は、あってはならない存在なのである。

必要なのは、コネと談合、そして権力と協調である。
これ以外の原理を持ち込んではならないのである。
それは世の中の秩序と、
安定した生活というものを破壊する、
災いの種でしかないのである。

戻る。             続く。



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