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| 現実に強い異和感をいだき、ズレて、ヌケ落ちている存在。それが自分であり、自分でもそれがよくわかり、周りからもそのように扱われる。どこか違う。姿とカタチは同じだけれども、中身は全然違う別のもので、この現実と相容れない。互いに合わない、別世界の住人だということである。 それが自分でも強く意識されるし、まわりの人間も、特に教師や、上司や、警察はそのように見ているし、気づいてもいるし、そしてまた、始めから最後まで同情、または疑いの目で見ている。警察だって人間である。効率と、思い込みと、偏見で生きている。 こいつはみんなと違うことを考えている、しかも、何を考えているのがわからない。みんなと同じフリをしているけれども、こいつはきっと悪い人間で、何か悪いことを考えているに違いないのである。だから、それを隠しているのに違いないである。だから特別に注意しなければならないし、信じてもならず、ことあるごとに始めから無条件に悪者扱い、犯罪者のように扱うのである。 こういう人間は現実に居るはずのない人間なのであって、それでもここに居るのは、みんなと違うことをしようとしているのである。社会の秩序とルールを破壊しようとしているのである。だから、白状させて、排除し、隔離し、矯正しなければならないのである。 確かにそうなのだ。僕は社会の秩序とルールに合わない人間なのだ。しかし、これは仕方のないことで、自分でもどうにもならないことなのである。僕は元々そういう人間なのだ。もの心つく前から、この世に生まれる前から、ずっと、もともとそうなのだ。 |
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