index < 日誌 < 2018 < 18-24「しろ色」 |
透明な鮮やかさだけの色。例えば、ガスバーナーの点火口から順に広がる、青、赤、黄色。虹の七色。ローソクの炎の黄色。いずれも、なにか神秘的というか、実生活から離れた感じのする色である。なぜかといえば、これらの色はすべてが、純粋な色であって、他の色を含まないのである。 そういう色は現実の世界では、あまりないのであって、たいてい何か他の色と混じり合っている。そして明るくなったり暗なったりする。「鮮やかな色」とは、こうした明るさ暗さとは係わりのない色なのである。他の色を含まないので、明るさ暗さに係わりなく鮮やかなのである。 この混じっている他の色というのがシロ色なのである。もちろん、シロ色自体にも強弱があって、強いと何かのシルエットのように見えるし、弱いとグレー(灰色)になり、暗い濃灰色となる。そしてこの背景というのが真っ暗になると、半透明の色の鮮やかな純色となる。どこか非現実的で何もかもが反転してしまったような世界、無意識の閉じた目の中を見ている感じである。 つまり、白は明るさのことであって、それも現実の世界の色である。夜の色ではなく、昼の色。自分を閉じた、ひきこもりと眠りの世界ではなく、目を開いたままの現実の生きた色である。そして鮮やかさとは、白とかグレーを含まない透明な色のことである。それが虹(ニジ)とかローソクの色なのである。どこか神秘的で現実離れした色なのである。 |
index < 日誌 < 2018 <18-24「しろ色」