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| そして、そうしたことは、その人間の生き方や、顔ツキとその表情、しぐさとして現れている。だからまた、外から見ただけでも、それとわかるのであって、言い換えると、そうしたしぐさや顔ツキから見てとれる、その人間の感情の感じ方や感覚自体が、社会にとっての制裁と迫害の対象として、罪として追及され裁かれることになる。無意識の宗教やイデオロギー的なものである。 感情や感受性は、その人間の人格やプライバシーなのであるが、それが罪として裁かれるのである。そしてそれがまた、こうした社会で共有される意識、人間同士をつなぐキズナ、社会を統合する結合力となっているのである。暗黙の了解、あ・うんの呼吸、無言の強制力となっているのである。空気や雰囲気、気分となっているのである。 自己意識のない社会にあっては、人格もプライバシーの概念もなく、自分と他人の区別もまた曖昧であって、自分たちみんなと異なる感情や意識は理解できない未知のものであり、わけのわからないもの、従ってまた、あってはならないもの、有るはずの無いもの、あり得ないもの、そしてまた、災いのタネとして排除される。 そしてこの排除の行為が、集団としての民族や国家の統合の象徴として、そして、あるいはその儀式として重要な意味を帯びてくるのである。 |
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