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8、たましい。



自分と他人、精神と肉体との区別が消えている。意味を失っている。そうした区別のない世界なのである。混沌としていて、曖昧で、ぼやけて、ぼんやりしていて、とらえどころのない、わけのわからない世界なのである。そうやって、自分で自分の中をのぞきこんだままでいるのである。

自分が現実の存在から切り離されて、自分が誰かわからなくなる。

自分で自分を探し、自分を見つけ、確めようとしている。自分で自分の中を見ようとしている。自分の中で、自分の祖先の記憶を見ているのである。それが自分の肉体であり、そのカタチであり、生理や神経の作用の仕方なのである。

自分自身の中にある無意識の世界とは、このことなのである。自分でもどうにもならない他人のような自分を感じるのもそうである。あるいは、そうやって自分で自分の魂(たましい)の世界を覗き込んだままでいるのである。


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