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自分にとって欠けているもの。そこから見えてくるのは共感であったり、嫌悪や反発であったり、あるいは、予感や驚き、あこがれ、恐れ、そして、ためらいや戸惑い、・・・等々。 要するに、揺れ動く感情の起伏であり、豊かな情緒であり、自分の中で生きている感覚のリズムといったものである。そうしたことが外の世界に対して活発に反応しているのである。生きている証拠である。そうやって、新たな出会いや出発、誕生が始まるのであって、自己が発掘され、再発見され、そして新たに形成されて行くのである。 形成されるというのは、感覚や意識、生き方といったものが再構成され、それまでとは違うものに変わるということである。そうやって自分の中で新たに自由な個人が生成され、現実の世界に反映されてくる。気性や気質、性格、情緒のあり方として。生き方や生活のスタイル、シキタリ、新たな習慣や、感覚のあり方として。こうして、新たな異質な人間が出来上がり、再発見される。 そうやって、人間というのが導かれ、または、追い立てられて、気づかないまま、それまでとは異質な人間へと変化してゆく。こうしたことは、生きている人間本来の「営み」といったもので、豊かで繊細な感情の活発な働きから来ている。あるいは、人間が持つ本質的な情緒といったものである。 |