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4、システム。



しかしこの場合、実際に見ているのは現実の世界ではなくて、それを拡大し、そのごく一部だけを誇張し歪曲した、観念の世界の感じ方なのである。そしてこの自分の感じ方を現実のものと勘違いしているのである。

イヤ、もっと正確に、正直に言わなければならない。実際には、このような偏見と誤解、そして思い込みこそが現実世界の常識や秩序の基になっているのである。なぜなら、システムはシステムである以上、それを動かし継続して行く秩序と原理が必要なのであり、そうである以上、そのシステム特有の感覚の感じ方が、その前提として存在しなければならないからである。

すべては、個人の主観の思い込みと偏見なのであって、それが群れて迎合してみんなの常識という客観的なものになるのである。そして、これを正義や道徳として、人類共通の普遍なものとして信じようとするし、信じなければならないものとされるのである。システムはシステムである以上、自己を貫いて行くのである。自己の原理と秩序の下に、自己同一であり続けるのである。


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