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それは、自分自身の感覚が生まれ形成されてきた、感覚と非感覚の中間領域なのである。意識と無意識、肉体と精神、現実と観念の世界、そうした対立するそれぞれが、互いにいきかい、交流し、混合し、入り乱れる世界である。 自分でもワケがわからず、自分で自分を収拾し統合できずにいる。自分で自分が見えない。自分のことなのに。そうして、自分をたしかめられずにウロウロさ迷い続ける世界なのである。 しかし、それはまた同時に、自分の祖先が生きて来た世界でもあり、自分というのが生まれ形成されてきた過程を見ているのである。それは、自分自身の精神の世界を見ているとしか言いようがないのである。 それは自分自身の精神のすがたであり、自分自身そのものであり、自分自身の存在の必然性を見ているのである。そしてそれは自分自身のことなのであり、ここにしかないものなのである。ここ以外に存在しないものなのである。それは、自分自身そのものなのである。 |