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そしてそれは、それを包み、支配し、いざない、追い立ててきた日本列島の自然環境と密接に関係している。むしろ、切り離せない一体のものだと言える。そこに生まれ、そこから根ざして、そしてそこで形成されてきたものなのである。 日本列島は、ユーラシア大陸と太平洋の狭間、言い換えると、大陸と海洋、そしてまた、寒帯と熱帯の境界線上に位置しており、こうした相反する気象の境い目で揉まれ続けているのである。 日本列島自体が持つ山の多い地形の複雑さもまた、不安定要因である。日本列島を北東から南西へとタテに割って走っている脊梁山脈もまたそうである。日本列島自体が、その内部で大陸と海洋、寒帯と温帯に分断されている。しかも、そうしたことのすべてが、日本列島という孤立した世界の中で繰り広げられ続けるのである。 |