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4、理由。


もっと正確に言うと、それは知ってはならないことなのである。自分で、自分の存在を破壊してしまうことになるのである。だからまたそれは、意識されることもなく、意識してもならず、理解されることも、自覚されることもないのである。それは、意識してはならないことなのである。

現在を生きる私たち人間は、ただそれを、自分たちの都合に合わせて解釈し、理解してのである。それ以外の理解の仕方を人間は持たないのである。そしてこれが、自分たち人間にとっての存在の仕方であり、立場の表明なのである。人間はそれ以外の者になれないのである。そしてまた、これが人間の存在理由ともなっているのである。

そしてまた、これが「歴史的現実」、あるいは時代という概念なのであって、その範囲の中でしか人間は何も知らず、理解もし得ず、何者にもなり得ないということなのである。

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