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3、知らない。


だからまた、当時を生きた人々、そうした世界を生きる人々にとっては、それは習慣であり、無意識の常識なのであって、それを意識したり疑問を感じたりすること自体が、出来ないことなのである。それは、自分自身の存在に対して疑惑を抱くのと同じことなのである。

そして、ただそれを、現在を生きる私たちが、自分の都合に合わせて解釈し、理解しようとしているのである。私たちにとってみれば、そのようにしか見えない、ということなのである。他に知りようがないということなのである。

これが、私たち人間にとっての現実なのである。存在の仕方なのである。人間は、それ以外の存在の仕方を知らず、また、出来ないように出来ているのである。人間は、ただそれを自分たちの都合に合わせて解釈し、理解しようとしている、ということなのである。それ以外の理解の仕方を知らず、知ることが出来ないように出来ている、ということなのである。

戻る。                           続く。


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