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1、制約。


人間は、地球という環境の中で生きていて、それが土台であり背景であり下地となって、そこから条件付けられ方向づけられきたのである。だからまた反対に、この背景をたどって行くことによって、おおよその、その成り立ちや未来への方向性を推測してゆくことが出来る。

条件付けられるというのは、その範囲が絞られ、制約され、定められてきて、非常に限られた状況において現れるということである。反対に言うと、このような条件から、人間にとっての信じるもの、心地よいもの、おぞましいもの、不可解なもの・・・などといったことが、そうした土俵の舞台の上で行われるということである。

そしてまた、そうした情緒や感情といったものが、非常に限られた場面でもって生み出されるということでもあって、ここにおいて、神や信仰、恐れや求めるものといったものが、制約され、定められ、確かめられてくるということである。

歴史上の様々な民族や国民に、それぞれに固有の傾向や性癖が見られるのはこのためである。そしてこれがまた、民族が民族たり得る条件ともなっているのである。

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