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1、現実。


人間は、現実にあるものしか知ることが出来ない。なぜなら、それが人間のすべてだからである。現実とは、時代という時間、そして場所という社会と自然から成り立つ、自分の外の世界のことである。

そうした現実の中でのみ人間は生きて行くことが出来る。そうした現実という枠の中、境界線のなかを生きている。従ってまた、それに限界づけられ、定められた、あらかじめ条件付けられた世界を生きているのである。人間は、このような事前に設定された存在だということである。

これが現実であり、それしかなく、その中でのみ人間は生き、暮らし、考え、そしてなにかを感じたり、意識したり、行動したりすることが出来るのである。そしてこれが、人間が生きていることのすべてなのである。


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