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だからまた、そうした意味で、あらかじめ制約され条件づけられていて、方向づけられているのである。つまり、宿命づけられているとも言えるのである。自分が、自分の預かり知らない、見えない力(ちから)によって支配されていて、そしてそれによって動かされて行くのである。 これが現実というものであり、実際に自分が生きている物理的空間なのであり、そしてまた、それ以前のところで、自分の観念の世界を支配している無意識の世界でもあり、人間の空想や想像の限界を示しているのである。 そしてこれが、そこで生きている人間の考え方と生き方を支配し、誘導してゆく暗黙の強制力となっているのである。生き方も、考え方も、感じ方も、自分が生きている現実のすべてが、それを前提として成り立っているのである。 だからまた、この現実から離れたところで生きることも、何かを感じたり想像したりするといったことが不可能なのである。イメージにしろ、言葉にしろ、それらはすべて自分がかつてどこかで見たこと、感じたことを通して思い起こされ、そしてそれを表現しているのである。それは無意識の世界なのであるが、しかしまた、それしか知らず、それ以外の表現方法というのを持たないのである。 |
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