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3、届かない。


ぼくの肉体が持っている、この感覚、その感じ方、その機能や仕組みといったものが、ぼく自身の意志とは別の意志で動いているように、思えてくることがあるのである。自分の感覚や感情、リズムなのに、それがだれか他人のもののように思えてくるのである。

届かない。自分で自分をコントロール出来ない。そうした未知の、正体不明で理解も出来ない、なにか異質で、自分とは別の者が、ぼくの肉体のなかで生きていて、ぼくを支配している。そして僕に迫ってきて強制するのである。

それが僕自身には届かず、コントロールもできず、ぼく自身とは別の意志で動いている。ぼくには、ぼく自身の感覚が理解できずにいるのです。何か僕とは別の事情と理由で動いている。それは、ぼくの精神が届かない世界なのである。そしてそれが何なのか、自分のことなのに、自分で自分がわからなくなるのである。

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