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4、自律性。


意識は自分の感覚器官に対して何かを「感じている」。だからまた、この時点において意識もまた、感覚に対して何かを選別している。自分の都合に合わせている。しかしまた、感覚も意識を選別している。

それは、願望などというものではなくて、自分でも知らず、届かず、知ることのない無意識の世界なのである。いわば初期化された原初的な世界なのである。自分が願い、祈り、信じるものの世界である。

自分というのが、それでしかないもの。それは、自己の存在の必然性を言っているのである。他と区別される、自分自身の自律性を言っているのである。

自律性とは、意識とは区別される感覚器官の自律した作用とそのリズムのことなのである。それは情緒とも言えるものであって、それが意識や思考を支配していて、そして無意識の世界からこれを方向づけているのである。

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