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1、サイン。

それは、いまとなっては意味不明の記憶のカケラとして、得体の知れないゴミとして残っている、何かしらの記憶の痕跡のことである。自分でも何かしらワケのわからない、あるいはどうでもよいものとして、なおざりにして、忘れてきたもののことである。

そして、そうした無意識の印象が積み重ねられ、抽象化・象徴化してきて、何かしらの共通の意味を持つ合図(サイン)として感じられているのである。あるいは、象徴や符号として無意識の世界で人間を支配し動かして、導いているのである。

たとえば、個々のその場限りの印象や経験だけでは、それがいったい何のことなのか、何を意味しているのか、自分でも分からないし、知りようがないのである。そうした経験の際限のない繰り返しが、その印象をして何かの象徴として作り上げているのである。

だから、自分のなかにある、それ以前の経験の積み重ねや記憶を通して、それを仕分けし、類型化し、さらには新たに組立てなおして、その意味を探ったり、見つけたり、発見したりしているのである。

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