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1、たましい。

いま現実を生きている自分のなにもかも否定し、再び自分の根源へと戻ろうとしている。現実の世界に自分の存在理由がない以上、そうするしかないのである。

自分が初期化され、自己の根源へと自己が省みられ、自分で自分をのぞき込んでいる。そうやって、本来の自分に立ち戻り、ゼロからもう一度自分を作り直そうとしているのである。

世間のだれだって、そんなことは望まない。面倒だし、疲れるし、そしてそれ以上に、現在の自分が持っている何もかもを失うことになりかねない。生きている自分の魂(たましい)を失いかねないのである。

自分が誰なのか分からなくなり、自分を見失い、自分が現実から消えて行って、失いかねないのである。自分の生き方や人間関係、そして何よりも根源的な自分自身の心の拠り所と、自分自身の存在そのものを失ってしまう。

自分が生きて来た記憶や、自分が信じてきたもの、親兄弟や友人や、そして現実の社会とのつながりやキズナのすべてを失いかねないのである。

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