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1、どこから。

それにしても変異といったもの。自分が何か違うものになる、自分が自分でなくなる、そうしたことをいったいどうやって知るのだろうか。

自分は自分のことしか知らないのだ。自分の肉体と、自分がしてきた体験の記憶以外のことを知りようがないのである。自分の肉体とその意識を離れて、何かを知るというのは不可能なのである。それ以外のところで、人間が何かを感じたり知ったりすることが不可能なのである。

生きている自分の肉体を通してする以外に不可能なのである。そうした肉体の記憶が、その感覚の意識として観念の世界をカタチ作っているのである。人間が知ることの出来るものは、すべて、この現実を生きている肉体を通してのみ知ることが出来るのである。

感覚や意識もそうであるし、そしてそこから、それを基に観念化された空想や妄想もそうであるし、論理や思考もまたそうなのである。そして、すべてのこうしたことの現実との接点が、人間がかかわりあうことの出来る現実のすべてのことが、すなわち、この生きている自分の肉体を通して行われるのである。

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