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しかしまた、そうした中でのみ、自分は存在できるのであり、また、かつてそのなかから自分というのが生成されてきたのであり、それは自分自身の背景なのであって、前提となっている環境であり、自分が生きている、そしてまた、これからも生きて行くことができる条件なのであり、そうした自分自身の精神と肉体の領域と、その境界線を示しているのである。 しかし、もっと正確に言うと、自己と他者のどちらでもあって、どちらでもない、そうした、それらが互いに入り乱れ、錯綜し、無限の変化を繰り返す、いまだ何らカタチにもならず、何かしらの意味にもなる前の、いわば境界線上の世界なのである。 リセットされ、原始の初期化された世界とは、このことなのである。しかしまた、そこからしか本当の自分というのは見えてこないのである。 |