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| 自己と他者の区別があいまいだというのは、純粋に観念の世界である。自分で自分を意識しようとしているのである。自分で自分を探し求めているのである。そうした、無意識の情緒の世界である。感情や理性として意識される前の、無意識の感じ方の世界である。 感覚器官が、意識を無視して自分勝手に何かを連想しているのである。感覚は意識を無視して、意識から独立して感覚単独で何かを始めている。ただしそれは、相手の存在しない、存在しようのない、純粋に妄想の世界なのである。 だからまた、何も解決しないし、できないし、解決する必要もない世界なのである。夢の中、あるいは無意識の世界がそうなのである。 |