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肉体自身が、肉体だけで、それをどこかで覚えていたのである。身体の感じ方の傾向や特徴として、それを保存して残してきたのである。無意識の、あるいは情緒の傾向として、それを自分自身の肉体の中に残してきたのである。 無意識、あるいは情緒の世界といったものは、自分が生きている現実の背景であり舞台なのである。自分の存在を定めている、自分自身の現実の世界を言っているのである。あるいは少なくとも、自分がそれと一体になっている現実の延長線上にあるものである。 つまり、自分と外の現実世界をつなぐ、「橋」の役割を担(にな)っているのである。人間の生き方や存在そのものが、そこから定められ、条件づけられ、方向づけられてきたのである。そして、自分が生きている現実の世界とは、このことなのである。そしてまたこれが、自分が生きて行く方向性なのである。 |