index < 日誌 < 2018 <日本。<18-40「自意識」


 
1、常識。



それは日本人の自意識であってプライドであり、ステータスである。日本の製品に故障が極端に少ないのもこれと関係している。

日本人から見ると、自分は今ここで生きていて、これからもずっとそうやって生きてゆくしかないのである。だとすると自分を確かめ意識するのは、ここでしかないのである。こことは、島国日本であり、人口過密で空間的狭小、そして外へは海ではばまれている。

島から出てゆくにも出てゆけず、他の場所といってもこの狭小な島国では、他の場所そのものがないのである。今いるここにしがみつくしかなく、ほかのどこへも行けないのである。この閉じた島の中の世界で自分を見い出すほかにないのである。

この島から出るということは、その時点で彼は日本人でなくなる。隔絶されガラパゴス化したこの日本の常識とマナー・ルールといったものは外の世界では全く相手にされないのである。何かそれとは別の人間になる以外にないのである。これは自分の否定でもあって、誰もそんなことはしたがらないのである。


 戻る。              続く。

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