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だからどうしても違和感と共に何か異質なものを感じてしまう。自分自身ではないように思えて来て、まるでそれが他人の気配のように感じられるのである。自分以外のだれか他人が,僕にささやきかけ息を吹きかけカラダに触れてきているように感じられ、思えてもくるのである。 だれか僕以外の者が、僕の中に入って来ようとしている。僕の感覚の何もかもが他人によって、僕の中で交流しようとしている。自分と他人の見分けが付かなくなって、そして他人が僕の中に入って来ている。 そうです。それは誤解というものです。それは自分の中に住む、もう一人の得体の知れない自分自身のすがたなのだ。自分自身というのが見失われている。そしてそれがめざめて問いかけ、ささやいているのである。僕は、いったいだれなのかと。 それは、自己の存在の理由を求める祈りであり、自分自身の確定を求める問いかけなのである。今にも消えてしまいそうな自分自身の存在の証明を求めているのである。 |
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