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こうした「思い込み」をもとに、社会全体の考え方と行動の基本パターン、いわば標準的人間モデルの標準仕様が形成される。社会のルールやマナーもそうである。 こうした集団的思い込み、または暗黙の合意というのが、その社会特有の常識や社会通念の基礎となっている。これがまた公序良俗というものでもある。そしてこうした無意識の合意なしには、どのような社会も成り立たず存続もしないのである。 問題なのは、こうした「思い込み」に反する心情とか感情の「あり方」といったものが、それ自体で異質なもの、あってはならないものとして排除され、さげすまれ、懲罰の標的にされる点である。 たしかにその通りなのである。それは既存のシステムとは合わないものなのである。だから排除されるのである。しかしまた、そうした異質なものなくして、新しいシステムの創造は成し得ないのである。まさにこうした異質な者こそが新しいシステムの要素・材料となるものなのである。 |
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