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ホロスコープ(万華鏡)で見る世界は、鏡の中で際限なく繰り広げられる、その無限の空間的広がりとともに、中の紙片が組み合わせる様々な模様の果てしないパターンの豊かさにおどろかされるのである。 しかしもっとおどろかされ、そして真に迫ってくるものがある。それは、そのような無限の広がりと多様な変化のただなかにあっても、常に自己が同一であり続ける、 その寸分違わない秩序の規則性と冷徹なまでの一貫性である。 スコープを少し揺らすだけで、以前とまったく異なる新しい別のパターンが生成されるのであるが、紙片が移動して生成される、その「動き方」、そしてそれが止まって固定してできるパターンの「構造」そのもの。そのいずれにおいても、厳密に左右上下の対称であり続けるとともに、その最少構成要素たる紙片が、常に限られた同じ紙片によって形作られているということである。 にもかかわらず、無限の多様性を示すのである。カタチは常に変化し、それが無限の空間的広がりの中で果てしない変化を続けるのであるが、その変化の「仕方」、そしてその仕上がりの結果のカタチとといったものが、その原理と規則性において常に自己同一であり続けるのである。 絶え間なき無限の変化を繰り返しながらも、その内面において、徹底して首尾一貫した共通性と原理の同一性が認められるのである。 |
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