index < 日誌 <理由。<18-63 「何を見ている?」 |
何を見ている? それはカタチと色である。そして明るさの濃淡である。カタチとは、物とその背景との境界線のことである。物と、それ以外の世界との区切り線である。そして色とは、ものの表面の質であり、個性である。それは、ものの表面の陰(カゲ)の濃淡と色とが無限に絡み合った模様として表現される。 だから線とは、なにかの輪郭線または境界線であり、何かものの存在を暗示していて、それはまた、ものとその外の世界とが、それぞれ異なる原理と秩序の下に成り立っていることを示唆している。 そしてまた、それがわかるということは、それを見ている自分自身もまた、外の世界とは別の存在であり、自分というのが、現実の外の世界とは区別される別のものだ、ということがわかってもくるし、確められるし、自覚もされてくるのである。 |
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