index < 日誌 < 肉体。< 「肉体の条件」p4 |
どういうことかというと、 たとえ現実に何かがあったとしても、それが人間にとって必要のないものだと、見えない場合がある。人間の感覚器官といったものは、自分にとって必要なものだけを感じるように出来ているということである。少なくともそうした傾向を持つということである。 反対に、必要でないものについては、あっても見えないし、見ていない、見ようともしない、ということである。そして、必要なものについては、たとえ見えなくても、他の感覚器官で感じることができるようになっている、ということである。 人間の感覚は五感しかなく、(もちろん、まだ気づかない、潜在的な感覚もあると思えるが)さしあたり、この五感以外の感覚は知られていないのであって、また、その感覚器官のそれぞれが、それぞれにとっての許容範囲というのがあり、最適な作動深度と特性を持っているということである。 そしてまた、そこからハズレたのところでは、ほとんど何も感じないということである。もちろん、その感じる感じないの、境界線上でのあいまいで不明な領域は残るが。 |