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現実に存在するもの。 これは物的世界であって――しかしまた、実際には、このような目に見える物体だけでなく、それを基に、そこから作り出される、人間関係といったもの、そうした人間が信じているもの、信仰や政治システム、科学や芸術まで含めてたいていそうなのである。 そうした現実に存在するものが、人間が求める必要に応じて、それまでとは異なる別の意味や理由、そしてまた、それまでの自然なすがたとは別のカタチを示し始める。そのように見えるし、感じられてもくるし、知られてもくる。 同じものであっても、それを用いる人間の側の都合によって、それまでとは違う意味を持ち始める。そしてそのすがたカタチまでもが、まるで別のもののように見え始める。事実、別のものとして見ている。 |